銀紙(ステン系)柳刃
使った感じは・・・・・・ん〜・・・・・・
包丁本来の目的、切れるか切れないかの問いには切れると言えます。
購入時のままの刃付けでは使い物になりませんでした。
ここではマグロなどの柔らかい身の平作りではなく
ほとんどが活き締めから数時間寝かせただけのタイやヒラメの白身魚のそぎ作りとなります。
魚の状態で筋を切らない順目もあればあえて逆目で引く場合もあります。
新鮮で引き締まった身から旨味と食感を引き出すためには包丁にとって過酷な要求です。
どのような研ぎがいいのかわからないので、まず青の霞と同じ要領で研いでみました。
かすかなはまぐり、最終は超仕上げの12000番で研ぎ上げました。
糸引きは45度くらいで12000番をひとなめと控えました。
切れます。
いつも捨てる尾筋の一切れに通しただけではっきり分かる切れ味です。
試しに中骨をひっかけてみると指先でわかるほどの刃に乱れが出ました。
硬度61らしいけどちょっと? です、 もう少し甘いような気がします。
3キロの鯛を丸一匹刺身に引いた後では爪に乗せると研ぎ直後とかなり差がありました。
どこまで切れを要求するんだって話ですが、包丁の切れ味=刺身の味です。
使い勝手よりまずは切れ味と、再度研ぎ直してみました。
少しはまぐりを大きくし天然の合わせ砥で仕上げてみました。
意外な事に最新のステンが最新のセラミック砥石12000番より天然砥石の方が相性がいいようです。
1キロ前後の鯛の姿造りを6皿引いても切れ味は持ちこたえてくれました。
10丁以上ある人造砥石すべて合わせたより高価な天然砥石での仕上げを要求するなど
ステンにしては生意気です。
研ぎでは切れ味と刃持ちは相反します。
ストライクゾーンは狭いと思いますが、わかりやすい
この一丁は案外早くポイントがつかめそうです。
2010年 10月 28日 | Others