Archive for 12月, 2010

篠島の釣りポイントマップ

釣りのポイントマップを作りました

ベースの地図が更新されていないので長浜の新港などは、まだ表示されていません。
今後も情報を集め、もっと充実してゆきます。
(アクセスが危険なポイントはのせていません)

2010年 12月 19日 | fish on ! | 篠島の釣りポイントマップ はコメントを受け付けていません

コメント欄には画像がはれないので

こちらに書きます。

白、青とは鋼(ハガネ)の種類です。
白・・刃物鋼では紙、白紙と言いますが添加物の無い炭素鋼です。
青は白にクロムやタングステンを加えて粘り強くした素材です。
化合物や炭素量の割合で青紙1号とか青紙2号、白紙1号、白紙2号とか
幾つかに分類されます、包丁用のステンは銀紙とよばれ、これも何種類もあります。

特徴をごく簡単に言うと白はしゃきっとした切れ味、青はまったりしているようで芯は強く、丈夫で長持ち、銀は時代にマッチした新人類ですかね。
砥石えらびや研ぎ方によりますがこんな感じです。
一番いい素材を使えばいいんじゃないかという話になりますが事は単純じゃありません。
触れただけでざっくり切れてもすぐ切れが落ちては意味がありません、青には青、白には白の魅力があります。

「青が研ぎやすい、いや白だ」とまったく異なる意見があります。
それは砥石の違いであったり研ぎで最良の状態にするアプローチが人それぞれ違うためと思います。
一般的には研いだ時に裏に出るカエリは青の方は粘りがあるため糸くずのようになり、白では青ほどつながりません、極端な等級でなければ研げば青か白かは判別できると思います、包丁は青の方がやや高価です。
要はその包丁にどんな機能を求めるかであって、砥石選びや研ぎ方で包丁の性格も変わって来るということです。白と青に限定されるなら自分は柳刃は青、出刃は白が好きです。

たぶん一般の人の感覚では包丁は刃先が鋭ければ切れると思ってるのではないでしょうか。包丁は刃先の鋭さで切るのではなく研ぎ上げて刃先に残るギザギザ(たぶんミクロン単位)、つまり刺身はのこぎりで切っているのです。だから鋭ければいいと極端に目の細かい超仕上げで研ぎ上げたら髭は剃れても刺身は滑ってしまい切れるという感覚にはなりません、白より薄く研げる青では特に顕著です。この刃先のギザギザをいかに適正な大きさで正確に並べるかが包丁研ぎの目的とイメージしています。そしてその状態が長く続くのが、長切れする包丁とか切れ止まらないとか言います。青も白も銀もそれぞれ短長があります、それを目的に合わせて短を隠して長を引き出すのが研ぎです。

霞とは和包丁の製法の違いによる呼び名です、おおまかには「霞」と「本焼き」の二種類です。
一般的な和包丁は切り刃(裏)部分だけが鋼(ハガネ)で鋼と軟鉄を重ねて出来ています、普通に研げば刃先の鋼部分は鏡面のように光りますが軟鉄の部分は霞がかかったようなつや消し状態のままです(手をかければ鏡面にすることも可能です)それで「霞」とか「合わせ」と言われます。
それに対して本焼きは鋼だけで出来ています、こちらの方が高価です。
自分も尺の本焼きを持っていますが、まれにしか使いません。
何に例えればいいのでしょう?「霞」は一般車で「本焼き」はスポーツカーでしょうか。
どちらも高速を100キロ前後で走るには十分な性能があります、スポーツカーの時速300キロが必要かどうかです。本焼きが無用というのではありません、それはそれでいろいろな意味があります。

霞の包丁

本焼き

裏すきとは片刃の裏がわのくぼみの事です。なぜくぼんでいるのかというと。柳刃などは刺身の身離れを良くするためと、研ぎやすくするためです、これは鉋や鑿でも同じです、繊細な切れ味優先の鉋の裏は細く、玄翁で叩くために強度が必要な鑿は裏をやや広くします。「鉋の糸裏、鑿のベタ裏」と言われる所以です。片刃の刃物は裏が命です、裏の研ぎは特に慎重になります。

研ぎは難しいです、場数を踏むしかありません。
包丁の材質、切刃の形状、包丁の用途、そして砥石選びなどなど・・・
毎日仕事を終えてから包丁を研いでいると、違う砥石、違うアプローチでもっといい結果が出るかもと雑念がわいて
ともすれば「マニア」になりそうな自分にブレーキをかける毎日です(笑)

追加です。

上で本焼きにも意味があると書きました。
刺身はグレステン筋引きでも十分引けます、へたな柳刃より切れますし、切れも長くもちます。
しかしこの魚を食べていただけるというお客さまへの感謝の気持ちが切っ先へ乗らないのです。
なぜだか分かりません。
これの逆に位置するのが本焼きの包丁かもしれません。
研ぎすました本焼きを手にすると自然に背筋が伸びます。

2010年 12月 11日 | Others | コメント欄には画像がはれないので はコメントを受け付けていません

新しい柳刃を仕入れました

某一流メーカーのプロ仕様の9寸でメーカー定価は¥16000、実勢価格で一万くらいです。
目のある人が見ればすぐメーカーが割れるので画像はのせません。
材質はモリブデンバナジウム鋼(医療用メスと同じ素材)で刀身にも狂いは無く大まかな形はよいのですが細部が雑です。
新品ではシノギから刃先までベタ研ぎで、糸引き刃というより1/3ミリくらいの二段刃になっています。
まるでカッターナイフですね。
爪にのせれば滑って使えないので試し切りするまでなくさっそく研いでみました。
まず切刃のムラを#1000の中砥で抜き、1/3ミリくらいの二段刃を刃先から3ミリほど研いで消しました。
次に#3000でさらに1ミリほど伸ばして小さなはまぐりにしました。
裏のカエリ加減ではINOX鋼より硬度は高そうに見えます。
まあ、HRC硬度で60だ59だと言っても実際に研いで使ってみると硬度と粘り強さは別物で
どこまで薄く研いで切れ味と刃持ちを出せるかは使ってみなければ分かりません。
仕上げは北山の#8000で、最後に45°くらいの糸引きをつけました。
裏すきはひどいです。少し研いでみると刃先側で狭い所は1ミリ、一番広い場所で3ミリ近く出ました。
峰側は、さらに酷く裏のつかない所さえあります。
仕上げ砥石が狂っているのかと、砥石面を確認してしまいました。

たしかにプロ用です、包丁各部分の機能を理解した研ぎが出来ない人には使えません(笑)

峰のムラもゴシゴシと抜きたいしマチや顎の形状もなんとかならんかと言うくらい不細工ですが
すべて修正できます。裏のすきもその気になれば少しくらいは直せます。
全体の形や手に持った感覚はバランスがよく、使いやすそうです。
これで材質に問題がなければ一万円は高くないです。
有名ブランドなので材質は大丈夫でしょう。

ふだんは皮引きや冊取りやその他雑用に一丁、刺身を引く専用に二丁と計三丁の柳刃を用意します。
これは前者用です。
錆びないINOXを皮引きや雑用に使い始めましたが何度か研いでポイントがつかめたら予想以上に切れるし刃持ちもいいのでランクを上げて刺身を引く方に回しました。
今回の柳刃はその後釜です。

砥石と包丁に10万の予算があるとします。
9万の青の本焼きと一万の砥石を買う方がいいか、
3万の霞を二丁そろえて砥石に4万かけるか
どちらがいいかは仕事によって違うでしょう。
自分のように一日最大で40名さまの刺身(キロサイズの鯛や平目が10匹から12匹)を引くならば断然後者です。
いくら長切れする本焼きでも後半はへたるし、また毎日の研ぎとなると本焼きはしんどいです。
それより皮引きや雑用専用の柳刃一丁と刺身を引くだけのために研ぎ上げた二丁の柳刃がスタンバイしていたほうが安心です。

カウンター仕事のようにお客さまから見えるなら、黒檀柄、鏡面の本焼きが欲しくなりますが
あくまで裏方ですから機能第一です。

切れ味と刃持ちをどこでバランスさせるかは、これからです。
研いだ加減や全体の姿では使いやすい柳刃になると思います。

気分的には可もなく不可もなし、個性(クセ)がなさそうで面白みに欠ける包丁ではあります。
この手の包丁は店で手に取ってみるまでもなくメーカーがしっかしているので画像で全体の姿とサイズ、材質の説明さえ読めばネットで安心して買えます。
今の時代に合った包丁なのでしょう。

2010年 12月 09日 | Others | 新しい柳刃を仕入れました はコメントを受け付けていません