南風丸 篠島、鯛の釣果
今日は全速力でゴミ出しなど仕事をすませて8時半に出港しました。
南風丸を全速の30ノットで走らせたら魚倉に活かしてあるエサのエビが
すり身になってしまうので気が急くものの何時もの19ノットで走りました。
金曜日の大漁時には、まだ下げ潮が残った状態で釣れ始めたので
かなりリキを入れて錨を入れましたがアタリがありません。
10時を過ぎた頃から潮が速くなり始め今日はダメかと思った頃に最初のアタリで
5キロくらいの大鯛を上げました。ふかせ釣りではちょっとしんどいくらいの
潮にじっと絶え、何度も入れては手繰り、良型を4枚釣りました。
中2時間ほどまったくアタリが絶え、潮がぬるくなった1時半頃から
また釣れ始め最終的には、5.8キロが1、5.2キロが1、2〜3キロサイズが3
1.5キロくらいが3、セイゴ1、小鯛3、黒鯛1、ナベ(石鯛の幼魚)1でした。
3キロの鯛がハリのし過ぎで弱ってしまいました。
鯛は大小にかかわらず、釣り上げて魚倉に入れると
水圧の違いから体内の浮き袋が内蔵を圧迫して死んでしまいます。
尻の穴から先端の尖った道具で空気袋から少し空気を抜いて圧力を調製します。
この作業を「ハリをする」と言います。
(この場合は空気を抜きすぎたと言う事です)
しばらく家の水槽で様子を見ましたが、あきらめて生きているうちに〆て
今日のお客さま2名分を取り、残り、と言ってもほとんど残りですが家族で食べました。
この鯛は寝かせは不要です、〆即刺身が最高の味となります。
とっておきの白の本焼き包丁の出番で、大きく薄く引きます。
この鯛を食わずして魚を語るなかれ、と言いたいくらいの味です。
しかしこの鯛をお客さまではなく自分たちが食べるのがもったいないやら
悔しいやら、複雑な気持ちでした。
昨夜もご家族でのご利用が多い南風には珍しく25名の団体さまに
5キロの鯛2尾を姿造りでお出ししました。
調理場では「食いきれないだろ」というのが大方の声でしたが
見事に完食され、大変好評をいただきました。
これが「おんべ鯛」として千年以上前から伊勢神宮に毎年、奉納され続けて来た
篠島の鯛なのです。
今年の秋の鯛釣りはここまでは順調すぎるくらい順調です。
10月も下旬となり、いよいよ後半戦に入ります。
今年の海は魚によっては早く、また違う魚に取っては遅くと
予想がしにくいシーズンです。
さて後半戦はどうなることやら。
2011年 10月 24日 | fish on !