神々の島
〜神々の島・始まりの始まり〜
斎王倭姫命(やまとひめのみこと)が尾張中島宮から渥美宮に渡航の途中、篠島にお立寄りになり
ここを御神界と定められ、荒御魂(あらみたま)をお祀りしたのが起源と伝えられています。
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周囲6.9キロ、人口二千人の小さな篠島に荘厳な神殿がたたずんでいます。
神明神社と八王子社です。
島を訪れる人たちは小さな離島に似合わぬ立派な社殿に驚きます。
元は伊勢神宮より篠島に下賜された伊勢内宮の東宝殿と西宝殿なのです。
伊勢御遷宮の翌々年が神明神社の御遷宮となります。
解体された宝殿は再び仕上げられ桧の香ただよう篠島の神明神社としてよみがえります。
そして、それまでの神明神社の社殿は八王子社に移されます。
伊勢神宮の東宝殿、西宝殿の時代には見る事が出来なかった建物を
篠島では間近で見る事ができるのです。
歴史は古く 神明神社が1200年、八王子社が800年の歳月を数えています。
20年ごとの御遷宮は途切れることなく引き継がれた、島民の神々への厚い信仰のあかしと言えます。
鳥居をくぐると感じる清浄な空気は永く島民に守られて来た神々の息吹なのです。
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大名行列
篠島の正月3日には八王子社のご神体が神明神社にお渡りになります。
これを「お渡りさま」と呼び見てはならないもののと伝えられ島内すべて電源を落とし、
島民は雨戸も閉め、暗闇の中で、ご神体の無事なお渡りを息をひそめて祈ります。
そして明けて4日に神明神社から八王子社にお帰りなるご神体を大名行列をしたて、お送りするのです。
1000年以上続いた「篠島の大名行列」として有名なお祭りです。
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神明神社 由緒
御祭神
大土御祖神(おおつちみやのかみ) 大地の守護神
大年神(おおとしかみ) 穀物神
宇迎之御魂神(うがのみたまのかみ) 食物神
篠島に宝亀二年(771)に伊勢神宮より土之宮三座を勧請し伊勢土之宮と称されました。
伊勢神宮に参拝する者は必ず篠島に渡り伊勢土之宮に参拝して「宮巡り」の成就とするならわしとなりました。
悪天候などの事情により篠島に渡れない場合は二見浦に設けられている遥拝所より
篠島に向かい土之宮を拝したと伝えられています。
後に神明宮と改称され、さらに明治中期に神明社、昭和20年代に神明神社となり
神社本庁に登録され現在に至っています。
邪悪をはらい災厄をのぞく福寿の神と尊ばれ交通安全、海上安全の神として
島民はもちろんのこと島外の善男善女にも厚く信仰されています。
伊勢神宮の20年ごとの御遷宮時に伊勢神宮の一社として篠島の神明神社も遷宮を
繰り返して来ました。
昭和29年には伊勢内宮の西宝殿、昭和49年には東宝殿が下げ渡されました。
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八王子社 由緒
御祭神
天之忍穂耳命(あめのおしほみみみこと)
天之苦卑能命(はめのほひのみこと)
天津日子根命(あまつひこねのみこと)
活日子根命(いくつひこねのみこと)
熊野久須毘命(くまのくすびのみこと)
多紀理毘売命(たぎりびめのみこと)
市寸嶋比売命(いちきしまひめのみこと)
多岐都比売命(たきつひめのみこと)
正応元年(1288年)伊勢国度会郡(いせのくに わたらいぐん)の箕輪神社より勧請された神社です。
20年ごとの伊勢神宮、御遷宮のおりに神明神社の御古材で社殿が造営されてきました。
それ以前は島民によって伊勢の猪名部(いなべ)の神に類する船の神の祖神が祀られていました。
航海、操業の安全を願う心から、古来より造船、海上守護の神として祀られています。
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年中祭事
1月1日 歳旦祭り 湯立祭り
1月4日 例大祭
1月10日 初恵比須
1月15日 成人祭
毎月15日 月次祭
2月3日 節分祭
2月初午 厄除祈祷祭
2月11日 紀元祭
四月第三日曜日 御衣(おんぞ)祭
4月29日 天長祭
6月30日 夏越大祓
7月第二土曜日 野島祭 大王祭
10月17日 神嘗祭
10月20日 恵比須講
11月3日 明治祭
11月15日 七五三詣
12月31日 大祓式
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