篠島ふぐ物語
愛知県のとらふぐ漁獲量は、平成13 年から3 年連続全国1 位でした。
不漁であった16年と17年は愛媛県にトップを譲ったもののそれ以降は
安定した水揚げを確保しています。
その愛知県内の各漁港の水揚げランキングで質、量ともに
常に愛知県一位を守っていたのが篠島のとらふぐです。
ふぐはえ縄漁には、早くから資源管理のシステムが導入されています。
1 700g 未満はリリース
2 はえ縄の針の数を自主規制、操業日と操業時間の制限
3 操業海域の取り決め
このように大切な資源を守る操業方法が守られてきました。
愛知県の栽培漁業センターでとらふぐの種苗生産もおこなわれています。
毎年、各漁協で6センチまで育成されたとらふぐが放流されています。
伊勢湾は、トラフグの種苗放流効果が極めて高く
回収率は10~20%と言われています。
篠島のとらふぐは里海の循環が理想的な形で出来ています。
昔は北西の風が吹きはじめる年末から3月のコウナゴ漁までの期間は
海に出る事もなく不漁の年は大陸へ出稼ぎという時代もありました。
冬場のふぐはえ縄漁は島にとても大きな恵みです。
食材としてのとらふぐに関しては、もう説明は不要ですね。
南風では10月から3月まで「ふぐ大漁コース」として多くの皆さまに
お楽しみいただいています。
篠島南風のふぐを季節のイベントとして、毎年お越しいただくご家族も多く
感謝の気持ちでふぐのシーズンを過ごしています。
漁業と観光が地産地消で結びついた理想的なかたちです。
ふぐをお楽しみいただくお客さまはもちろんのこと、冬の荒れた外海で
操業するふぐはえ縄漁の漁師さんにも感謝せずにはいられません。
篠島南風(なんぷう)